大好きな映画を見に行ったり聖地巡礼をしたり。共通の趣味の友人に会う時。好きな作品、キャラクターの要素を入れた服装で出掛けたくなりますよね?いわゆる、推しコーデというやつです。
しかし、いくらドラゴンボールが好きだからといってオレンジ色の道着は着れないし、煉獄さんを推していても髪の毛を染めるのも難しい。やはり人目は気になります。
私は以前、分かりやすいキャラクター要素を取り入れた格好で映画を観に行ったことがあります。そこで同じようなモチーフの人とバッティングして、かなり気まずくなりました・・・。大好きだけど、それを表現したいけれども、分かりやすいのは恥ずかしい。
今回は、着物で推しコーデをしたいけどやり方が分からない、推しコーデをしているが分からないくらいに抑えたい、という着物好きな同志へ、着物de推しコーデ~控え目ver~の方法を、着物生活の中で得た経験からお伝えしていきます。
ずばり推しコーデのコツは、色味と概念、このふたつが重要になります。詳しく解説していきましょう!
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オタクは間違えがち
突然ですが、私はオタクです。え?知ってる?なら話が早いです。
高校の修学旅行では、クラスメートに私服がださいと評判になるほど、ファッションに興味がありませんでした。しかし、いわゆる中二病心をくすぐるものだけは大好きでした。
十字架のネックレスやヴィヴィアンのアーマーリング、サングラスやブーツなど。実際に身に着ける勇気はありませんでしたが、ずっと憧れていました。
大好きなキャラクター達がこぞって使っているアイテムですから、どうにか普段の生活に取り入れられないかと悩んだものです。保育園の時に海賊に憧れた私は、どうしても眼帯をしたくて目が病気だと母に喚いたこともあります。
大学の頃も、アクション映画に憧れ、殺し屋ジョンウィックや運び屋フランク、汚職刑事スタンフィールドのスーツスタイルをしたくて、ジャケットや革靴の世界に入り込んだりもしました。
愛の溢れたオタクは暴走しがちです。私は憧れのキャラクター達と同じアイテムを取り入れることばかりを考えていました。推しと同化したかったのです。それじゃあ日常生活では浮きます。違和感しかありません。
自分の人生なんだから他人の意見に左右されるいわれはない!という強い意志があればいいのでしょう。しかし、衣服は社会との繋がりであり、大切な手段だと考えている私には、このスタイルを貫くことはできませんでした。憧れますけどね・・・。
そこで気づきました。推しになるのではなく、推しを表現するためのコーデを組めばいいのだと。
着物ほど表現しやすい衣服も珍しい
何かを表現する。これは着物を着ている人であれば、意識せずともしていることです。
例えば、松の葉の柄は冬の季節を表現できるとともに、夫婦円満の縁起ものでもあります。雪から苔を守るために庭に植えられる松の葉は、落ち葉になっても2本の葉の元は離れないのだそうです。
もっと簡単な例でいえば、春には桜柄の着物を着たり、海に行くから青い着物を選んだり。洋服よりも色、柄の選択がしやすい着物ならではといえます。
では実際に私がどのように推しコーデを組んでいるのか、ご紹介していきましょう。
色で表現
まずはこちら。
映画館でもののけ姫がリバイバル上映した時のコーデですね。やまいぬをイメージして真っ白にしています。洋服だと真っ白は難しいですが、着物なら違和感なく着こなせますね。
そしてこちら。
鬼滅の刃-無限列車編-を観に行った時のコーデ。普段は青系統ばかり着る私ですが、この時ばかりは煉獄さんをイメージした赤いアイテムを。半襟は金色と赤色の二重にして髪の毛のグラデーションっぽくしています。あんまり声を大に拘りを暴露するのは恥ずかしいのですがご参考までに・・・。
ワントーンコーデも着物ならやりやすく、奇抜な色でも小物で散らせば馴染みます。キャラクターのイメージカラーを使うもよし、瞳の色や世界観に合う色を拾うのもよし。色で推しを表現するのは自由度が高く、かつ難易度が低いのでおすすめです。
概念で表現
なんか変なこと言い始めたこいつ!と思う気持ちは分かりますがまずはこちらをご覧ください。
ヴァイオレットエヴァーガーデンの推しコーデです。ヴァイオレットの青い衣装とリンクさせているのもありますが、半襟にあしらった紫の花と着物がポイントです。
主人公の名もない少女に付けられらた名前。その由来となったのが、咲いていた紫の菫。
そして、この作品の登場人物には花の名前が多く使われています。そこでこの青い着物、実は花柄なのです。うっすら花の形が見えますでしょうか。
主人公を表す半襟と、作品の世界観を表す着物のコーデ。分かりにくいですよね。
そしてこちら。
これは鬼滅の刃で煉獄さんにほれ込んでしまった時のコーデ。
しかしここで表現しているのは主人公の炭治郎。水の呼吸の使い手、かつ心を燃やす少年。そんな世界観でこしらえましたが分かりづらさMAXですね。
キャラクターの属性や心情を表現するのも楽しいのです。
概念コーデのいいところは、服の形や色では表せない複雑な要素も織り込めるところ。難しく考えることもありません。花言葉や誕生石、好きな食べ物など、それこそ星の数ほど要素は転がっています。
是非楽しみながら、自分だけの推しコーデにトライしてみてくださいまし。
結び
ファッションは自己満足の世界。
キャラクターの入ったTシャツは着ないし、ぬいぐるみを鞄につけて出掛けることもありません。私がやりたいこととは違うから。好きな気持ちを、コーデを組み立てるなかで昇華させるような、吐き出すようなことがしたいのです。
こんな面倒くさいオタクの着物コーデ、もし参考になりましたら幸いです。
終わり。