こんにちは。普段から着物を着ているミニマリスト、藍色と申します。本日は、丁寧な暮らしに憧れている着物男子の休日の過ごし方をつらつらと書いていこうと思います。
「実際に着物を着る生活って想像できない」「憧れているけれど、現代社会で出来るか不安」。興味はあるけれどなかなか踏み出せないことってありますよね。分かります。私も実際に着物を手にするまで、長い間ネットをさまよう日々を過ごしました。特に男性の場合、着物についての表面的な情報は見つかっても実際に知りたい具体的なことは簡単には見つからないです。知りたいことがずっと謎のまま、辛いですよね。
そこで今回は、着物生活歴3年の私が実際に着物を着てどのように暮らしているのか、日記感覚で述べていきます。私にとっての日常が、具体的な参考になれば幸いです。少々カッコつけてるところがあるかもしれません・・・。
着物の始め方については、過去の記事にて。https://blue-kimono.com/start-to-wear-kimono/
※広告が入っています。読みづらい箇所があるかもしれません。どうかご容赦ください・・・。
前日夜(華の金曜日)
私は普段、看護師として働いています。毎日大変です。休みは不定期なこともあるけれど、基本はカレンダー通りの土日休み。なのでこの日は待ちに待った休日前夜。華の、花の金曜日。以前なら着物に着替えて繁華街に飲みに繰り出すところですが、最近は家でのんびり。ちなみに飲みに行くならビール瓶ケースを椅子代わりに使う赤提灯な店から隠れ家バーまでなんでもござれ。パクチーを出す店だけは苦手です。
出掛けないとは言っても、帰宅したらまずは着物に着替えます。浪平さんみたいな感じですね。木綿の洗える着物を旅館の浴衣のように気楽に羽織って帯を簡単に巻き付けるだけ。着替える理由は、通勤で使う1軍の洋服をできるだけ痛めたくないのがひとつ。洗濯頻度を減らすためです。ふたつめの理由は楽だから。体にフィットする洋服よりも、『肌が呼吸しやすい』気がします。部屋着スウェットより、珈琲を淹れたり読書をしたりするのもちょっとだけ丁寧な暮らしっぽくなるのもあります。要は形、自己満足です。
夕食はいつも決まったものを作るだけのミニマリストスタイル。手間を掛けず、お肉と野菜を美味しく頂きます。魚は面倒なので手を出せていません。いつかレパートリーに加えたいところ。料理中は袖が邪魔なのでたすき掛けをします。時代劇でお侍さんが本気を出す時に袂を縛るあれです。ゾロがバンダナを巻くのにも通ずる、気合の入る動作です。これをやらないと、気づくと袖がお皿の中に浸かっていたり、コンロに引っ掛かって危ないです。油が跳ねるような時は割烹着を着ることもあります。袖がすぼまっているので、たすき掛けする必要がなく、エプロンのように着物も守ってくれるので便利です。冬は少し暖かいのもポイント。
食事が済んだら洗い物して筋トレしてお風呂。その後はやりたいことをやる時間。ちなみに、時間がなくても湯船には浸かりたい派です。みなさんはどうでしょうか。
最近のブームは読書とNetflix、そしてブログ。英語の勉強もこつこつとしています。ちなみにこれらをする時ももちろん着物。今の時期は丹前という中綿の入った羽織を羽織って暖を取ります。
翌日が休みでも、夜更かしはせずに少しまったりするだけにとどめています。なるべく日付が変わる前には布団にゴー。休日を満喫するために早めに起きたいし、逆に睡眠時間も削りたくないからです。そして、寝るときは着物は脱ぎます。旅館で浴衣着て寝て、朝起きたら着てないのと同じくらいはだけてることありませんか?あれと同じです。「起きて着物を着てないなら最初から着なければいいじゃない」。藍色アントワネットはこう思ったのです。
朝
目覚めは朝日を感じて自然に、が理想なんですが、現実はタイマーをかけておいた暖房の風の音で目を覚まします。まだ冷えた空気、でもカーテンの隙間からは柔らかな光がかすかに見える。布団の中から頑張って手を伸ばし、カーテンを開けます。その後はしばし休憩。皮膚に日の光がしっかり染み込んでいくまで目を瞑ります。二度寝じゃないですよ。
体が目覚める合図はトイレに行きたくなる感覚。もう部屋も暖まったし、えいやと布団から飛び出るのです。まずは椅子に掛けておいた着物を、しょぼしょぼした目を閉じたまま着ます。
最近は朝も昼も食事はしません。一日の始まりは一杯の白湯。自分を潤したら次は植物の番。冬ってどのくらいの水やりが適切なんでしょうか。難しいです。

最近始めた朝の日課、筋トレも少しだけ。新年だからこそ、決めたことはやるのです。ただの自重トレーニングなので、着物でも問題なくできます。スクワットやランニングは難しいかもしれません。
少し疲れたので珈琲を。朝はインスタントで済ませます。美味しいですし。よく使うカップは大きな湯呑茶碗。祖母とお揃いで買ったもの。持ち手がないので淹れたては熱くて持てません。でも猫舌の私は茶碗が持てるくらいまで冷めたころが飲み頃。ちょうどいい。

いつか茶道を習いたいと思う今日この頃
ほっと一息。
レースカーテンを通った朝の光は弱弱しく、どこか優しげです。カーテンは断捨離で一度は手放そうとしましたが、残しておいてよかったです。
何かしたいけど、せっかくの静かな時間、映画や音楽はやめておきたい気分。そんな時は本を読みましょう。今は英語の勉強がてらハリーポッターの原文に挑戦中。大好きだから内容は全部頭に入ってるんですけど、ことわざを魔法界バージョンで言ってくるのが最近の困りごと。
昼
食事は夕食だけの1日1食生活を始めたので、朝から昼の境界が曖昧になった今日この頃。読書や映画で朝を使い切ることが多いです。一応、英語の勉強も兼ねてるので有意義な時間ということに。
英語に疲れてきたら、一旦休憩。お茶の時間。砂糖は健康や美容によくないとわかっていてもケーキは食べちゃいますよね。最近は、休日用に甘いものを買う頻度が多くなってきています。スーパーにいた時の自分に説教してやりたいところですが、美味しいケーキに免じて許してあげましょう。
そんなこんなで英会話に行く時間。急いで着物に着替えます。え、すでに着てるって?部屋着からお洒落着に着替えるのです。浴衣スタイルから、長襦袢も着て着物の上に羽織も羽織って完成です。SNSにあげるために写真を撮るのも日課になりました。
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お洒落着といっても木綿の洗える着物。満員電車でも煙草もくもくの純喫茶でも問題なしです。以前は英会話後にカフェに行くことも多かったんですが、最近は家に直帰する日々で寂しいです。その分家で楽しめることを増やしていかなくちゃです。
夜
帰宅したらまずは着物たちを脱いでハンガーにかけます。襦袢姿で少し休憩。着物と羽織はシーズン終わりに一度洗濯しますが、毎回は洗いません。なので、帰ってきたら家事で汚れないようにすぐに干します。襦袢は毎回洗濯するので、部屋着代わりに着たままで過ごしています。ここが長襦袢のいいところ。半襦袢姿だとなんだか・・・。
夕食は前日と同じ。特に休日に特別なものを作ることはありません。その代わり、楽しく過ごせたパワーをブログ執筆に充てます。『執筆』って響き、なんだかかっこいい。キーボードを叩く音もなんだかかっこいい。職場のカルテを書く時よりも一生懸命な自分。正直者です。執筆に疲れたら気分転換の筋トレ、そしてお風呂とルーチンが続きます。そして着物を脱いで就寝。おやすみなさい。
結び
いかがでしたか?着物が特に特別なものではないことがお分かりいただけたと思います。誰のためでもない、自分が着たいから。理由はそれだけでOKです。まずはおうち時間だけ、着物を始めてみてはいかがでしょうか。きっと何気ない日常も、少しだけ楽しくなると思いますよ。ドアノブに袖を引っ掛けるのだけはご注意を。経験者より。
終わり