私はコーヒーが好きで、お休みの日は豆から挽いて淹れています。その一方で、ミニマリストになり、時短を意識した暮らしもしています。これって、ミニマリストの行動として矛盾しているでしょうか?
今回はコーヒーの淹れ方を起点に、時間の使い方について私が感じたことをつらつら書いていきます。時短で生まれた時間になにをしたらいいのか分からない、時短を意識することで趣味が楽しめなくなった、時短の必要性に疑問を持っている。そんな方々のお役にほんの少し立てる内容になっています。是非お付き合いください。
コーヒーカップより湯呑で飲むのが好きです。丁寧な暮らしっぽいから。
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趣味は時短の対極
コーヒーを淹れるのには時間がかかります。道具の準備や洗い物の時間も必要です。ただコーヒーを飲むだけならインスタントで十分に美味しいですし、時短にもなります。栄養や水分補給にはなりませんし、美容にも関係ない、眠気もとれません(私の場合)。しかし私は一からコーヒーを淹れるのが好きです。つまり趣味なのです。
時短とは得られる結果の質は落とさず、かける時間を少なくすること。家事や仕事には取り入れるべきとても理にかなった考え方ですが、趣味との相性はよくありません。趣味とはかけている時間そのものが目的なので、時間を少なくすることは趣味の時間、楽しみそのものを削ることです。
掃除を例に挙げてみましょう。ロボット掃除機を導入して、自分の時間を使うことなく部屋を綺麗にするのが時短。手を動かし部屋が綺麗になっていくのが楽しい、気づけば時間が経っているというのは趣味です。私は掃除も好きですが、その時間を掃除以上にやりたいことに充てたかったので時短する方を選びました。
時短と趣味は相容れない。しかし、両立はできると考えています。
むやみな時短の先に幸せはない
SNSで時短の必要性を訴える人はこんなことを言います。「自分の時給を考えなさい。その時間で生み出せたはずのお金を失っている」と。言っていることは間違っていないと思います。が、私たちは24時間お金を稼いでいるわけではありません。多くの方は職場に出勤してお金を稼いでいるのです。休日の昼下がりに、お部屋でのんびりしている時間を「その時間も時給1200円なのに何もしていないなんてもったいない」なんて言われたら疲れちゃいます。
時短と趣味は水と油。混ぜるな危険。趣味という人生の楽しみにミニマリズムというメスを入れてしまうことは、暮らしの豊かさを失うことになるかもしれません。
私は、趣味だった葉巻やパイプタバコを今は吸っていません。健康のためというのもありますが、一度火を点けると数時間楽しめるのが魅力のぷかぷかタイムも、最近は時間がもったいない、他にできることがある、と感じ寛げなくなってしまったからです。他にやりたいことが出来たことはいいことです。しかし、この趣味を泣く泣く箱に入れて奥の奥の方に仕舞っている現状は少し寂しいです。
時短で作った時間全てを有意義なこと、稼ぐことに充てるのが間違っているとは思いません。しかし、楽しみを一切排除した暮らしは幸せと言えるのでしょうか。むしろ、時短でつくった余白を趣味に充てることが、私には腑に落ちる解答になるのかもしれません。
趣味は時給以上の価値がある
以前は行きつけの喫茶店でお茶をするのが楽しみだったんですが、最近はおうち時間に自分で淹れたコーヒーを楽しむことにはまっています。丁寧な暮らしに憧れている私にとって、休日にのんびりコーヒーを淹れてまったり過ごす時間は大切な寛ぎタイムなのです。
まずは豆の分量を量ります。基本に忠実に湯100mlに対して豆7g。カップ1杯では足りず一度に500mlほど淹れるのでなかなかの豆量になります。挽くのが大変。
大量の豆を挽くと手首が疲れます。このサイズのミルでは35g分の粉を受け止めきれないので、途中で粉を回収してあげた方がいいです。
豆が挽けたらドリップの下準備。スケールの上にサーバー(コーヒーを受け止める急須みたいなやつ)とドリッパー(写真の赤いやつ)、ペーパーフィルタ―を用意。スケールは粉やお湯の量、蒸らし時間を計るために持っておいた方がいいです。その方が簡単に美味しく淹れられます。私の愛用品やおすすめは下にまとめて載せておきます。
ドリップの方法は色々です。私も目下のところ研究中。美味しい淹れ方を確立できたらお知らせします。皆さんもおすすめの淹れ方があれば教えてください!
コーヒー豆を挽いている時のゴリゴリという音と立ち上る香り。淹れる時の粉が泡立つ様子やしゅわしゅわという音、立ち上る湯気と香り。ぽとぽとと抽出されるコーヒーもなんとも美味しそう。そしてこの一連の動作がもう楽しい。科学の実験のようでもあり、芸術のようでもあり、なにより五感で楽しめる。お金を払ってもこの感覚は手に入りません。時間と手間をかけること、つまり趣味でしか味わえないもの。どれだけ時給で稼いでも、無味乾燥な暮らしは物足りません。これがミニマリストがコーヒーを淹れる理由です。
むすび
なんだかコーヒーの魅力を伝える記事になりつつありますが、私がお伝えしたかったことはただ一つ。
趣味は幸せに暮らすことに必要な要素であり、ミニマリズムも必要なものを大切にするための考え方のひとつ。時短もミニマリズムと足並みをそろえた考え方。ならば、ミニマリストがコーヒーを淹れる時間を大切にすることも、時短をしながら時間をかけて豆を挽くのも、矛盾しない暮らし方と言えるでしょう。
無駄を省く中で時短ができたら、余った時間は幸せになれることに使う。複雑に考えるから悩むのです。シンプルライフが幸せへの近道。皆さんが素敵な時間を過ごせますように。
おわり。