夏祭りやビアガーデンなど、浴衣で行きたいイベントが開催され始める今日この頃。『浴衣 必要なもの』、『浴衣 着方』と検索する方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな検索で行きつくサイトには、「浴衣の下にはTシャツとステテコを履けばよい」と簡潔に書かれていることが多いですよね
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「・・・え、それだけ?」ってなりません?
こんな一言で満足、納得するような方は今これをお読みになってはいないでしょう。もう少し詳しい情報を求めていらっしゃるはず。夏の着物の着こなし全般について知りたい方は、こちらの記事に詳しい情報を載せていますので、よければご確認ください。
「浴衣を簡単に着たいだけだからそこまで深堀りはしたくない」、「でも、先の簡潔な情報だけじゃ物足りない」。そんな方のために、わたしが情報の追加・補足をしていこうかと思います。
とはいえ、Tシャツに関しては本当にどんなものでもいいです。強いて言うなら『浴衣の襟から見えないように深いVネックの方がいい』くらいでしょうか。
それよりも、難しいのはステテコの方です。見えない部分だからと意識しない方がほとんですが、夏を快適に過ごすためにも、素敵に浴衣を着こなすためにも、最適なステテコ選びは欠かせません。
本日は、ステテコの重要性、さらに『浴衣に合わせるべきステテコの選び方』について、着物生活6年目の経験をもとに、皆さんと情報共有していこうと思います。
- 初めてのステテコだから選び方が知りたい
- 夏でも快適に浴衣で過ごしたい
- 折角のイベントだから素敵に浴衣を着こなしたい
なんて方の参考になるかと思われます。ぜひお付き合いください。
結論から述べますと、リネン・ワイドシルエット・長丈の3拍子揃ったものをおすすめします。
↑私も愛用しているステテコです。グレーが特にクール(格好いい&涼しげ)でお気に入りです。
※広告が入っています。読みづらい箇所があるかもしれません・・・。
麻は高いが役に立つ
まずは浴衣や帯から揃えなきゃという時に、浴衣の下に隠れてしまう肌着なんてものにはお金をかけたくないですよね。綿麻の和柄なステテコが安く陳列されていたり、快適なユニクロのエアリズムステテコが身近にあれば当然です。
しかし、私は声を大にしてリネン素材のステテコをおすすめします。だって快適なんですもの。
ユニクロのエアリズムステテコも重宝します。しかし、汗をかいた際に足にべたっとまとわりつくのと、その後なかなか乾かずに不快に感じることが多いというのが、わたしの実体験です。
麻素材であれば、汗で濡れてもべたつきづらく、また乾きやすいという点でおすすめです。
ユニクロと比べて1,000円ほど値段は高いですが、浴衣と合わせるだけでなく部屋着としても使えることを考えれば、コスパもいいのではないでしょうか。
※私はエアリズム嫌いじゃないです。Tシャツ、下着、ステテコ全てエアリズムで揃え、春夏秋だけでなく冬にも着倒しています。エアリズムコットン生地の浴衣とか作ってくれないかなーなんて夢見ているくらいです。
見えてもいいから気楽に過ごせる
エアリズム大好き芸人の私が、皆さんに割高な麻ステテコを勧める2つ目の理由。それは、見映えがいいからです。
↑こんな感じに澄ましていても、風が吹いてスネ毛の濃い生足やテカテカの下着然としたエアリズムステテコが覗けば台無しです。女性が見たら蛙化現象を起こすこと間違いなし。
そんな時、麻ステテコを履いていたらどうでしょう。
↑このステテコは下着というより、ロングコートから覗いたアンクル丈リネンパンツといった面持ちです。『パンツじゃないから恥ずかしくないもん』と自信を持って言えそうですね。
浴衣で歩いていると、風が吹いて裾が捲れたり、椅子や地面に座って浴衣の前合わせが広がって中身が見える、なんてことはよく起こります。ただでさえ慣れていない浴衣姿。いちいち下着を気にして着崩れを直していたら、屋台の焼きそばも金魚すくいも、綺麗な花火や彼女の横顔も、十二分に心に刻むことができません。
なら、最初から浴衣の下には見えていいものを履いておけばいいんです。麻のステテコとかね。
※私の好みですが、太く長めのステテコの方がおすすめです。もしステテコが見えてしまっても、ワイドシルエットなら下着感がありませんし、長めなら肌やすね毛の露出を抑えることが出来るのがポイント。
長めと言っても難しい
「わかったよ。藍色とやらの言う通り、リネンのステテコを買ってくるよ!裾がはだけても恥ずかしくないように、足全部を覆うくらい長いやつを見つければいいんだよねっ」とお考えの方に、ひとつだけアドバイスをば。
ステテコの丈はスネを半分隠すくらいの、7~8分丈がおすすめです。
なぜかって?長い丈だと歩きづらいからです。
ステテコの丈が長いと、ステテコの裾と浴衣の裾が擦れる時に強い摩擦が生じて足にまとわりつきます。前合わせで布2枚が重なっている浴衣に長丈のステテコなんて合わせた日にゃあ、最初の一歩でけつまづいたようになったり、歩くたびにストレスを感じてしまうかもです。
着崩れても肌で感じられずに気づけない、というのも、長いステテコをおすすめしない理由のひとつ。
着物に慣れてくると、前合わせが広がって着崩れていくのを足で感じ取れるのですが、肌を全てステテコで覆ってしまうと気づけなくなってしまいます。ふと足元をみると浴衣が完全に御開帳してステテコが丸出し、なんて恐れがあるので、注意が必要です。
足首を隠さない丈のステテコを選べば、裾さばきが良く、着崩れにもいち早く気づけるのでおすすめです。
おすすめ麻ステテコ3選
では最後に、おすすめのステテコを3つほど紹介して終わろうと思います。どれも着物生活8年の経験と、お洒落に浴衣を着るというこだわりを持って選びました。参考になれば幸いです。
Lina:素朴でシンプル
ひとつ目は、私が愛用しているLinaのステテコ。
シンプルで薄手のリネンが涼しく使いやすい。ずっと使っていることからお分かりの通り、不満はありません。あえて言及するとすれば、前開きがないので男性で不便を感じる方はいるかもしれません。
SOUBIEN:女性に嬉しいデザイン性
ふたつ目は、着物ブランドが和装用に展開しているステテコ。
足のシルエットを拾わず、透けても様になるワイドシルエット。裾から覗いても、さりげなくあしらわれたレースが肌着感を感じさせない。そして、和装を扱うブランドが作っているという安心感。女性におすすめですね。
TOKYO BASIC:ヘビーリネンの美しいシルエット
みっつ目は、わたしが今まさに買おうと狙っているヘビーリネンのルームパンツ。
結び
私はミニマリストですので、あまり皆さんにあれを買え、これを手に入れろなんて言いたくはありません。まして、浴衣のためだけに麻ステテコを買うなんて、ミニマリストとしては推奨しません。
皆さんが素敵な夏の思い出を作ることができればそれでいいのです。別に浴衣の下に何も履かなくてもいいです。なんなら浴衣はやめて、甚平や素敵なお洋服で夏祭りに行くのも魅力的です。
今回の駄文が、少しでも皆様の参考になりましたら幸いです。どうか、素敵な夏を過ごせますように。