今回は、裁縫ができない不器用さんでもできる、簡単に半襟を付ける方法を説明いたします。
「襦袢の襟に飽きてきた」という方や、「半襟付けに時間がかかり過ぎてやりたくない」と心が折れかけている方に向けて、着物生活歴4年の私から、ほんのちょっとしたコツを披露させていただきます。
簡単に言えば、安全ピンでちゃちゃっと付けるだけ!です。
半襟付けの難易度がぐっと下がり、気軽に半襟を付け換えコーデを楽しめるようになれるはず。襟元をぴしっとさせるコツもお伝えしていきますので、ぜひお付き合いください。
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半襟を用意
着物屋さんや通販で購入してもいいのですが、気に入った布があればそれで代用もできます。例えば手拭いや古着屋で売っている端切れなど。サイズは7×36cmほどあれば襦袢の襟に付けやすいです。小さい端切れでも、二つを縫い合わせると切り替え半襟になってお洒落です。
安全ピン
私はかなり小さいものを使っているのですが、皆さんには普通サイズをおすすめします。小さいということは針が短いということで、襦袢や半襟がぶ厚いと留めるのに苦労するからです。
※布の隙間を通す縫い針と違い、安全ピンは布に刺すので襦袢に穴を空けることになります。そんなに目立たず穴が広がることもないのですが、大切な襦袢や冬だけ襦袢代わりに使っている夏用浴衣などには針と糸で縫い付けた方がいいでしょう。
付ける手順
まず、襦袢の襟を覆うように半襟を被せます。
次に、背中心のところを安全ピンで1箇所留めます。首の後ろになるところですね。
その後は、ピン留めを左右に広げていくだけ。
3本留めたのを外側から見た図。今回は分かりやすいように、半襟の中心に縫い目があるものを使っていますので、襦袢の背中心と半襟の縫い目が重なるようにつけています。
首に金属が当たるとひやっとするので、安全ピン本体が首に触れないよう外側からつけるのがおすすめ。
とても簡単です。
付けるコツ
気をつけるのはたったひとつ。半襟をしっかり張った状態でピンを留めること。です。
最初のピン留めをする時、襦袢の襟がくたっと折れてしまう手前まで半襟をひっぱり気味にすると、着付けた時にたるみのない、ぴしっとした襟元になります。
その後左右に1箇所ずつ、同じように縦にひっぱり気味にしてピン留めをしますが、横方向にも力を加えるようにすると綺麗に付けられます。ピンとピンの間で半襟が緊張している状態が目標です。
左右に1本ずつ留める時に大切なもうひとつのポイントは、安全ピンを留める場所です。肩の折り目のある辺りがおすすめ。
指先でつまんでいるところが肩の折り目がついている場所。
ここは中心の1箇所のすぐ近くで、こんなところに必要ないのではないかと思うかもしれません。しかし、ここは着付ける時に立体的に動く場所なので、ここを留めておかないと半襟が浮いてダボつきます。
この3箇所を留められたら、後は簡単です。ピンの間隔を広くして、左右に2〜3個ずつ留めれば完成です。
もう一つだけお伝えしたいことがありまして。それは、ピンを刺す場所です。
襦袢の襟の上で安全ピンを留めようとすると、ぶ厚い襟を貫くのが大変です。なので、半襟で襦袢の襟を完全に覆ったあと、襦袢の襟ではなく襦袢の生地に達したところで半襟をピン留めすると楽ちんです。
指で触れているところが襦袢の生地、安全ピンより左側のぼこっとしたところが襦袢の襟です。
結び
要は、安全ピンは半襟をぴんと張ってから留めよう、ということですね。なんだか簡単すぎて物足りない方だらけな気がします。
また今度、柄出しや半襟に向いている端切れの選び方など、私の気をつけていることを書いていこうと思います。
終わり。